この記事は、「プレオープンを終えて ① これまでとこれから」の続きです。
本オープンを明後日の日曜日に控え、今回は岡村商店が開店するまでにお力添えをくださった方々をご紹介します。私にとっても永久保存版のリスト。(書かずとも忘れるわけがないのですが…)
「お店をやろう!」という気持ちはあれども、この方々の支えがなければ、何ひとつ自分たちの力では成し得ませんでした。
数多くの方が、様々な形で力になってくださいましたが、ここではとくに物件の契約から開店までの工事でお世話になった方を中心にご紹介します。
▷ 新田 美知子さん / 槇珈琲店 (2019年末 閉店)
この場所で1970年から「槇珈琲店」を切り盛りしてきた方です。若いころひとりで日本料理店に飛び込んで、飲食店の基礎を叩き込まれたという新田さん。女性がそのような機会を得るのは当時としてはとても珍しかったのだといいます。槇珈琲店は一時期、高槻市内にも直営店を構えスタッフも大勢雇って賑やかに営業していました。
新田さんは今日もご健在で、開店前のご挨拶のためご自宅へ伺いました。本当に引退してよかったのかと思うほどの元気のよさで、お客さまをお迎えするとき、そして見送るときの極意について教えて頂きました。大ベテランの直接講義です。
引退後もまだまだ商売人の目の輝きを失わない、私にとっては商売の先生のひとり。新田さんのご厚意がなければ、すべてが始まりませんでした。
▷ 山本 順子さん / 島本町商工会
「にほんちゃギャラリーおかむら」のときからずっと気にかけてきてくださった山本さん。そのスムーズな繋ぎと心遣いがあってこそ、この物件を契約することが叶いました。岡村商店の芽が出る最初のきっかけをつくってくれた仕掛け人であり、毎夜商工会のほうに足を向けて寝ることは許されません(?)。
商売をしている人でなければ、商工会の方が何をしているのかは分かりにくいかもしれませんが、その実態はシンプルです。商売がうまくはじめられるように道筋を一緒に考えてくれ、そして始まったあとは相談窓口としてどんなことでもとりあえず聴いて、適切な答えを用意してくださる心強い存在なのです。
でも、山本さんは商工会の人である以前に、ご個人としてこの町の商売人たちの日々を近いところで見つめておられます。職責に燃えているというより、もともとそういうことが好きなんだなとわかる素朴な視点が魅力的なんです。
Twitter 👉 https://twitter.com/4403_shimamoto
▷ 赤羽 遼圭さん / Smile village ハルカフェ 店主
岡村商店の隣でキッズカフェを営む商売の先輩です。当店の包子部の活動は、赤羽さんの声掛けから始まりました。3年前の冬にお店を間借りして、「ノリコの包子ナイト!」というイベントを開催したのです。
これがきっかけになって、月に2度、昼と夜の営業を続けてきました。新型コロナウイルスが流行して以降は開催できませんでしたが、それまでの毎月のイベントがなければお店という形にしていくことはイメージすることすら難しかったと思います。
赤羽さんは、何でもやってみる力強さと思い切りのよさがある人です。企画力もすごい!その立ち働きの姿を知っていたから、ようし我々も、と思えたのです。
ウェブサイト 👉 http://smilevillage.info/cafe/
▷ 永田 晋介さん / migimimi design
岡村商店に関わるデザインと全体のディレクションを担当してくださいました。永田さんと出会ったのは、箕面市にある「豆椿」さんのオープニングイベントでのこと。
デザインって、どんな仕事だと思いますか?格好いいロゴやチラシをつくること?永田さんの仕事を知るまで、私はそんなふうに思っていました。でも違っていました。
デザインは、聴くこと、引き出すこと。形にならないものを言葉と形にし、ときにその主が思いもよらない方向から光をあてて、影をつけて、感情をもった立体にすること。
お店をすることになって最初に連絡したのが永田さんでした。彼と一緒なら、きっとよいお店ができるに違いない!と確信があったからです。常に私達の気持ちを汲んでくれて、そしてシビアな商売という側面からも助言をくださいました。
屋号、ロゴ、アクリル電灯看板、暖簾、照明、店内装飾、ショップカードに名刺。具体的に挙げれば本当にたくさんのものを一緒につくって下さいました。大切なのは、それらひとつひとつが調和をもって繋がり合う関係性をきちんと整えてくださったこと。
岡村商店のデザインは、これからも永田さんと一緒に歩みます。
ウェブサイト 👉 https://mgmmd.com/ (リニューアル準備中)
▷ 藤井 博之さん / 藤井建築設計・施工事務所
岡村商店の設計をご依頼しました。淡々と丁寧かつ精緻な仕事ぶり。業界事情が大いに絡む交渉ごとなど、施主としてやりにくいところをきめ細かく見渡してくださりました。
藤井さんにお願いしていなかったら、どう考えても岡村商店のいまの姿は日の目を見ることがなかったはずです。施主としてこの空間に願うこともきちんとヒアリングしてくださり、ひとつひとつの決め事も常に一緒になって確認し、着実に駒を進められるよう知恵を尽くしてくださった藤井さん。本当に彼にお願いしてよかった!
最初のヒアリングを済ませたあと、藤井さんは設計のコンセプトの一部に「近視眼的な流行を追わないデザイン。今までもそこにあったような、これからもずっとそこにあるような、骨太な店構え」という文章を設定なさいました。これに私は心を打たれて、この人にお願いしたいなと思ったのです。
途中、たくさんのご迷惑をおかけしましたが、この恩は藤井さんの設計を活かすよい店を永く続けることできちんとお返ししたいと思います。
ウェブサイト 👉 http://fujii-archi.com/
▷ 宮村 俊司さん / 宮村建築工房
はるばる奈良からお越しいただいた工務店さんです。大工さん、左官屋さん、ペンキ屋さん、クロス屋さん、洗い屋さん…みなさん気持ちのよい方ばかりで、子どもたちも日々職人さんたちと会うのを楽しみにしていました。
宮村さんとは食や生活に対する向き合い方でも共感できるところが多く、合間合間のおしゃべりも嬉しい時間となりました。今後ともお付き合い願いたいです!
ウェブサイト 👉 https://miyamura-kenchiku.com/
INSTAGRAM 👉 https://www.instagram.com/miyamura_kenchikukobo/
▷ 岡村喜昭 / 岡村電気工事
父です。店の電気工事をお願いしました。心遣いがあって仕上げまで丁寧にやる人だと分かっていましたし、何より自分の店に父親の仕事の痕跡が残っていてほしかった。工事期間中、父とあれこれおしゃべりしながら作業をするのは日々の楽しみでした。工事が終わり、その時間が去ってしまうのは少し寂しい気持ちです。
父親として、それから自営業の先輩として、学ぶべきことばかり。偉大な人だと改めて思います。
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ご紹介すべき方は本当にもっともっとたくさんいらっしゃるのですが、ここでは今回の工事にかかわる方に限って書かせていただきました。
みなさん本当にありがとうございます!